芦生の森・三国岳から経が岳へ

  • 2007.09.13 Thursday
  • 11:09

 京都府の北東に位置し「ブナの原生林」で知られる京都大学芦生演習林、最近は入山者が多くなり、貴重な自然をオーバーユースによる破壊から防ごうと入山規制が掛かりました。貴重なブナの森を守るためには是非とも必要なことだと思います。
 その芦生の森の東に位置する三国岳(さんごくだけ)と南に続く稜線を経が岳まで辿る山旅に行ってきました。
 芦生の森には、「三国」と名のついた山が二座あります。その一つに三国峠(みくにとうげ)と呼ばれている山が、福井県と滋賀県と京都府の境にあります。
 この三国峠の南に在る「三国岳」と呼ばれている山と区別するために「さんごくだけ」と地元では呼ばれているようです。その三国とは、丹波・山城・近江の国です。
 しかし、三国岳の三角点は、京都府と滋賀県境を西側へ5分ほどの頂にあります。
 国か県の境では無いのに何故?三国岳と呼ばれているのでしょうか。因みに京都府では皆子山・峰床山に次いで三番目に高い山です。

芦生・三国(サンゴク)岳頂上
 写真:三国岳頂上にて

 府県境を南に辿る道は、滋賀県側は杉の植林、京都府側は自然林、展望は樹林帯の中で木々を透かしてしか見ることは出来ないが、テープも沢山あり迷うところではない。
 最後の急坂を登りきると樹齢数十年の杉林の中にひっそりと在る。朽ちた杉の根元に石を積み重ねこの中に経文を納めたのだろうか?
 
経が岳
 写真:経が岳の経塚?

 府県境をさらに南下しイチゴ谷山まで辿れるが、下山場所が車を止めている古屋から更に下流域の平良に出るため、車の回収に時間が掛かる。
 今回は諦め、桑原橋への分岐まで戻り良く踏まれた「さば街道」を降った。
 分岐の直ぐ下の窪みには「峠の茶屋」が在ったそうで、往還の旅人達も利用したことでしょう。時代を経ていつしか辿る人も途絶え自然に帰ったようだ。
 昔の街道だった道は大変歩きやすく、自然林の中を楽しく降れた。
 出発した前夜は大雨で、軒下を拝借し幕営。朝から雨だったら中止しようかと考えたが、翌朝回復傾向と判断し決行、結果は快晴に恵まれ楽しい山行になりました。自然林の中を歩き心地よい風に吹かれながらの山旅でした。



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